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米国における先進可視化システム市場のトレンドは?

米国における先進可視化システム市場のトレンドは?

この記事は、弊社が発行したレポート「Advanced Visualization Systems | Market Insights | US | 2021」のExecutive Summaryを翻訳したものです。レポートに関するお問い合わせはこちら。

市場の見通し

米国の先進可視化システム市場は多数の逆風による悪影響を受けており、これにより予想期間の販売台数は減少することが見込まれます。本市場の主な抑制要因の1つは、新しいシステムを購入する必要性が低下し、市場が飽和していることです。

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染件数が増加し、政府が制限を一段と強化していることから、世界経済の減速または景気後退の可能性に関する懸念も高まっています。加えて、一時的な休業または業務形態の変更を行う企業が増えていることから、多くの人々が失業や雇用安定に対する不透明性による打撃を受けています。経済的な不透明性は、利用可能な資源をCOVID-19の診断および治療に再配分する必要性と合わせて、医療施設の将来の財務計画作成に大きな影響を及ぼしています。よって、医療施設は、COVID-19の末端への影響に関するより明確な指針が作成されるまで将来の設備投資計画を保留すると考えられます。これにより、2020年の売上高は、ある程度悪影響を受けることになります。

また本市場は、相次ぐ病院統合の影響も受けるでしょう。病院の合併件数は近年高水準で推移しています。合併規模は縮小し始めていますがAmerican Hospital Association, 2018、病院統合の傾向は続くと思われます。病院統合により、集中調達部門のある大規模な病院ネットワークが形成されています。買収された医療施設にとっては、従来は臨床医数名が調達を決定していたことから、このようなあネットワークの形成は調達戦略の変更に該当します。場合によっては、作業効率の最大化のためにシステム間の標準化や保有する医療ITソリューションの統合の必要性が高まり、新しいシステムが調達されます。その他、医療施設の管理者が画像診断システムはもはや収益性がないと考え、処分対象となっていることから、先進可視化システムの調達件数が限られる場合もあります。

購買交渉力を高め、ベンダーからの割引価格の交渉を有利にするために、一度に多数の医療施設の設備を調達する共同購買組織(GPO)が米国ではよく見られます。製造業者にとっては、GPOの入札を勝ち取ることは販売台数の大幅な増加につながり、より積極的に価格引き下げに応じるようになります。したがって、GPOは先進可視化システムの平均販売価格(ASP)の引き下げ圧力となっています。

上記にかかわらず、高齢で疾患を持つ米国の人々の医療ニーズが、2029年まで本ツールのASPを下支えするでしょう。特に、先進画像機能が必要な場合が多く、また先進可視化機能が特に関係性が高い、放射線科、腫瘍科、循環器科などの専門分野でのニーズが見込まれます。

COVID-19を巡る世界の状況は急速に変化しているため、医療技術分野を含む様々な市場への影響を完全に把握することは依然として困難です。しかし、本市場では販売数量全体が悪影響を受け、医療施設の財務制約により売上が抑制されると考えられます。

 

競合状況

米国の医療施設は、モダリティベンダー、PACSベンダー、独立系ベンダーの3つの調達先から先進可視化システムを調達することができます。モダリティベンダーは市場シェアが最大です。これは、1つの施設に画像設備を販売することで、自社の先進可視化ソリューションも販売する機会を自然に得られるからです。そのため、GE Healthcare、Canon(東芝メディカルシステムズの買収を介して)、Phillips Healthcare、Siemens Healthineersといった大手多国籍ベンダーは、自社の画像診断の提供を通じて高い市場シェアを確保できました。

エンタープライズソリューションが重視されていることから、市場には独立系企業はあまり残っていません。施設が先進可視化ソリューションを単独で調達する見込みはますます低下しています。それゆえ、独立系企業は自社のソリューションにはない付属ITインフラを提供するためのパートナーシップの締結を重視する必要があります。

独立系画像診断ベンダーが競争できる様々なニッチ分野がまだあります。前述の通り、独立系ベンダーの多くはモダリティベンダーもしくはPACSベンダーに特定のアプリケーションを提供し、当該ベンダーが当該アプリケーションをパッケージとして一括化し販売するパートナーシップを締結しています。例えば、独立系ベンダーのTOMTEC Imaging Systemsは、GE Healthcare、Agfa HealthCare、東芝メディカルシステムズなどと提携し、これらの企業の独自の先進可視化ソリューションを通じて利用できる特定の画像操作アプリケーションを提供しています。

先進可視化システム市場で競争するPACSベンダーにも多数のビジネスチャンスがあります。中には、ワークフローを最適化するソリューションを開発しているPACSベンダーもいます。例えば、Merge Healthcareは、親会社であるIBMのWatson Healthのイニシアチブを活用して、放射線科医の作業の効率および正確性の向上を支援するAIを構築しています。他のPACSベンダーは3Dプリンティング企業と提携し、顧客獲得のために追加サービスを提供しています。

合併や買収はHCIT市場において小さいものの重要な役割を引き続き果たしており、結果として市場シェアをやや変化させています。このような戦略的取引の例には、TeraReconのSymphony AI買収があります。買収による相乗効果により、TeraReconは現在の放射線科および循環器科の先進可視化ソリューションのポートフォリオを腫瘍科や神経科などの他の医療専門分野に広げられると見込まれます(2020年3月4日付Symphony AIのプレスリリース)。

Philips Healthcareは、今後数年以内に米国の先進可視化市場で市場シェアを伸ばす態勢を整えています。同社は最近になり、Carestream HealthのHCIT事業を買収しました(2019年8月1日付Philips Healthcareのプレスリリース)。この買収により、Philips Healthcareの放射線情報化ソリューションのポートフォリオは強化され、また同社はCarestream Healthの既存の顧客基盤にまで販売を伸ばす機会を得ることになります(合併、買収および提携に記載の通り)。

Strykerは、整形外科用可視化プラットフォーム(HipCheck and HipMap、1688 Advanced Imaging Modalities 4K Platform、Connected OR Hub Platform)を発売しました。このプラットフォームを利用して、外科医は、手術中および手術前に鮮明な解剖画像を確認できるため、手術の効率および患者の治療を最高水準に維持することができます(2019年3月11日付Strykerのプレスリリース)。

この記事は、弊社が発行したレポート「Advanced Visualization Systems | Market Insights | US | 2021」のExecutive Summaryを翻訳したものです。レポートに関するお問い合わせはこちら。


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