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引き続き世界をけん引する日本市場 – ヒアルロン酸関節内補充治療の世界トレンドは?

引き続き世界をけん引する日本市場 – ヒアルロン酸関節内補充治療の世界トレンドは?

この記事は、弊社が発行したレポート「Hyaluronic Acid Viscosupplementation | Market Insights | Global | 2021」のExecutive Summaryを翻訳したものです。レポートに関するお問い合わせはこちら。

市場の見通し

COVID-19の世界的大流行は、本レポートが対象とする全ての国のHA関節内補充療法市場に悪影響を及ぼすでしょう。流行が始まった当初、多くの国が感染への暴露や感染伝播の可能性を制限するために住民に対し屋内退避命令を出す中、HA関節内補充療法などの絶対に必要とはいえない手術は延期または中止されました。多くの医療従事者は、仮想プラットフォームを使用してサービス、サポート、相談を行うなど、顧客と対話するための代替的な方法を導入しましたが、多くの治療が最終的に延期されたり見送られたりする状況は変わりませんでした。多くの患者が、HA関節内補充療法の代わりに、疼痛管理薬、漢方薬や鍼治療などの伝統的な治療法、関節痛をよりうまく管理するためのライフスタイルに合わせた治療の選択肢など、代替的治療法に移行しました。そのため、HA関節内補充療法による手術ボリューム(ひいてはユニット販売数と売上高)は2020年上半期に減少する見込みです。

HA関節内補充療法市場が本格的に回復するのは2020年下半期から2021年にかけてになると見られ、2021年には先送りされていた手術の大半が実施される見通しです。回復のタイミングは国によって異なります。状況の悪化が続いた場合、最終的には手術ボリューム、ユニット数、売上高、成長率が現在の予測を下回り、市場の回復が予想よりも遅れ、市場見通しに長期的な影響が及ぶことになります。

俯瞰的に見て、世界のHA関節内補充療法市場は、潜在的な患者プールが拡大し続け、医師や患者のHA関節内補充療法への意識が高まるにつれて、予測期間全体で緩やかに成長するでしょう。

5回投与セグメントの治療は現在、臨床効果が確立され、単回および3回投与セグメント製品と比べて平均販売価格が低く、しかも可用性が広いことから、世界のHA関節内補充療法市場で最大のシェアを有しています。このことは、手術ボリュームの大部分を占める日本、中国、インドなどの国の患者が最もよく選択する治療法が依然として5回投与セグメントであるという事実によって裏付けられています。

とはいえ、多くの患者は短期の治療計画がもたらす簡便さを好むため、特に米国や欧州などのより先進的な市場では、単回および3回投与治療への移行が継続するでしょう。これらの単回および3回投与治療への需要の増大は、新しいHA関節内補充療法製品が発売され、そうした製品の新たな人体組織への適用承認が広がり、HA関節内補充療法の使用を支えるより多くの臨床データが入手可能になるなど、多くの要因に後押しされることになります。

日本の治療ボリュームは引き続き世界最大となる見通しです。日本の多くの医師が、患者に対し、膝関節形成術ではなくHA関節内補充療法を非常に積極的に推奨しています。こうした傾向は、関節内注射用のHA関節内補充療法製品を初めて販売したのが日本企業の生化学工業であったことや、日本では手術や装置の体内への移植を避けようとする文化的傾向があることなど、いくつかの要因に起因するものです。また、日本ではHA関節内補充療法が健康保険の対象となっていることが、この治療法を受ける患者の数を増やし、国内での手術ボリュームを下支えするもう一つの要因となっています。

インドでは、景気が持続的に拡大する一方、国内向けの低価格帯および高価格帯のHA関節内補充療法製品が導入され、医療制度の改善が継続し、HA関節内補充療法がまだ十分に浸透していない大規模な患者プールが国内各地に存在するため、市場は堅調なペースで成長する見通しです。

ブラジルでは、経済の見通しは依然として不透明であり、目下のレアル安と支出抑制の継続がHA関節内補充療法市場に引き続き悪影響を与えています。それにもかかわらず、人口の大きさ、良好な人口動態トレンド、および国内の未開拓の患者プールに浸透しようとする企業の取り組みの増加が、ブラジル市場の拡大を後押しすると思われます。

 

競合状況

HA関節内補充療法市場の2019年のグローバルリーダーはサノフィでした。同社は、医師、病院、および薬局に製品を直接販売できる強力な販売力を有しており、直接販売の営業網を持たない地域では確立された国内流通網を持つ独立ディストリビューターを使って販売を行っています。サノフィの単回投与セグメント製品は市場に最も早期に投入され、この分野で長い歴史を持つ製品の1つであり、その成功も同社の主導的地位の維持に貢献しています。

しかし、サノフィの競合である業界第2位のデピューシンセスが販売するMONOVISCなどの製品の成功を踏まえると、サノフィは単回投与セグメント製品の最大の市場である米国で厳しい競争にさらされています。デピューシンセスの製品は投与量が少ないため販売数が急増していますが、同社は米国では医師や医療機関との間で既に関係を構築しているうえ、クロスセルとバンドル販売の機会を可能にする広範な製品ポートフォリオを有するため、販売数はさらに底上げされています。

日本の生化学工業の製品を販売する科研製薬も、世界におけるサノフィの競合です。同社は、アジア太平洋地域最大で世界第2位のHA関節内補充療法市場である日本における強いプレゼンスにより、世界のHA関節内補充療法市場で第3位のシェアを有しています。

以上の企業は、世界各国で国内専用製品を提供している企業との競争にもさらされています。国内専用製品は、国際的に展開される製品よりも価格が大幅に低く、特にコスト意識の高い中国、インド、ブラジルなどの医療機関にとって魅力的です。

この記事は、弊社が発行したレポート「Hyaluronic Acid Viscosupplementation | Market Insights | Global | 2021」のExecutive Summaryを翻訳したものです。レポートに関するお問い合わせはこちら。


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