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日本におけるインターベンショナルカーディオロジーデバイス市場のトレンドは?

日本におけるインターベンショナルカーディオロジーデバイス市場のトレンドは?

この記事は、弊社が発行したレポート「Interventional Cardiology Devices | Japan | 2020」のExecutive Summaryを翻訳したものです。レポートに関するお問い合わせはこちら。

マーケットトレンド

日本のインターベンショナルカーディオロジーデバイス市場は大規模な成熟市場で、今後はわずかながら衰退が予想されます。市場に影響を与える最大の要因は、厚生労働省によって行われる特定保険医療材料の保険償還価格改定、特にPTCAバルーンカテーテルと冠動脈ステントセグメントでの大幅な切り下げだといえます。これが売上数の成長合計を上回り、市場全体の縮小を引き起こしそうです。

次世代DES(薬剤溶出ステント)、BRS(生体吸収性ステント)、CTO(慢性完全閉塞病変)専用デバイス、代替FFR(冠血流予備量比)測定モダリティなど新たな技術が今後数年内に承認され、血行再建術にもたらしうるベネフィットが評価され、これらの高額製品の採用が高まれば、ある程度市場の成長につながりそうです。

血行再建術適応の適切性基準(AUC)の厳格化に伴って、FFRまたはiFR(瞬時血流予備量比)、FFRCT(血流予備量比CT)などの代替FFRモダリティの使用が増えそうです。その結果、基準閾値に近い場合PCI(経皮的冠動脈形成術)ではなくOMT(至適薬物療法)を受ける患者が増えそうです。診断技術の使用が増加すればPCI術数にマイナス影響が生じるものの、プレッシャーガイドワイヤを使用するiFRなどのモダリティの使用が増えるため、短期的にFFRガイドワイヤ市場の成長につながりそうです。とはいえ、FFRCT、安静時FFR、血管造影に基づくFFRなどの新たな代替FFR測定法は、プレッシャーワイヤを用いるFFRモダリティに対する脅威となりそうです。こうした新たな技術が日本市場に参入すれば、FFRガイドワイヤの収益成長はある程度制限されそうです。

規制上のハードルは依然高く、日本市場参入への大きな障壁となりそうです。特に厳格な規制要件、複雑な承認プロセス、償還価格の大幅な切り下げなどが小規模企業の参入の大きな妨げとなっています。その結果、本市場における競争と収益性は日本での治験実施の資金を持ち、複雑な規制ガイドラインを遵守できる大規模な国際企業に限定されています。

 

競合状況

2019年、アボットラボラトリーズ、ボストンサイエンティフィック、テルモが日本のICデバイス市場上位を占めました。勝因は、これらの企業は複数のセグメントを網羅した多岐にわたる製品ポートフォリオを誇り、ICおよび心臓カテーテル治療室で用いられるその他の循環器系デバイスを揃えた包括的な製品をセットにして積極的な価格戦略を展開し、大幅な割引価格で提供できたことです。さらに血管造影カテーテルおよびプレッシャーガイドワイヤセグメントのみならず、高額が期待できる冠動脈ステント市場でも新製品開発への投資を続けています。

アボットラボラトリーズは、ABSORB臨床試験での否定的な結果を受け、先駆的なAbsorb生体吸収性スキャフォールドシステム(BVS)の全世界での販売を終了したことで、2017年後半大きな打撃を受けましたが、その一方で、2017年初頭のセント・ジュード・メディカル買収により血管造影カテーテル及びプレッシャーガイドワイヤ市場への参入を果たしたこと、2018年には新世代のザイエンスシエラ(XIENCE Sierra)薬剤溶出ステントの製造販売が厚生労働省に承認されたことで、勢いを増しています。その結果、同社は2019年ICデバイス市場の首位の座を獲得しました。幅広い製品ポートフォリオと安定した国際的な販売ネットワーク、さらに次世代Falcon BVSの開発継続によりICデバイスセグメントのほとんどで安定した存在感を示しており、今後も当市場トップ企業の地位を維持するのに役立ちそうです。

テルモ、朝日インテック、ニプロなどの国内企業は自ら販売が可能で、販売店の手数料を排除し、より魅力的な価格を病院に提示できるという強みがあります。日本では一般に日本製のデバイスが好まれることからも有利です。このため、国内企業と競合するため、フィリップスヘルスケアなどのグローバル企業は、販売店の利用を避け日本で直接営業体制を取るという選択をしています。

日本の医療機器承認と流通過程は煩雑、高額であるため、小規模企業の参入を阻む要因となっています。厚生労働省は医療機器承認プロセスの効率化と、製造各社に日本での新たなデバイス発売のインセンティブを与える努力を払っていますが、ICデバイス市場で競う企業数は、依然として限定されそうです。

この記事は、弊社が発行したレポート「Interventional Cardiology Devices | Japan | 2020」のExecutive Summaryを翻訳したものです。レポートに関するお問い合わせはこちら。


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