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世界のインプラント市場動向

世界のインプラント市場動向

この記事は、弊社が発行したレポート「Dental Implants | Competitor Insights | Global | 2020」のExecutive Summaryを翻訳したものです。


世界の歯科インプラント市場は極めて収益性が高く、確実な成長が予想され、2028年には約80億ドルの収益が見込めそうです。成長の原動力として、人口高齢化とインプラント術に対する患者の認識の高まり、インプラント治療を導入する歯科医の増加などが挙げられます。ただ、価格競争とコスト意識がいくぶん世界市場に影響を及ぼしそうです。

大規模な北米市場は確実な成長を見せており、メーカーにとって今後も重要な市場です。アジア太平洋市場は、規模は北米にはかなわないものの、中国およびインド市場の急成長に支えられ、やはり2028年まで相当の拡大が見込まれます。南米市場では、経済問題への懸念から成長が伸び悩みそうですが、経済状況が改善すれば成長が加速するでしょう。歯科インプラント売上数は欧州市場で増加しているものの、コスト制約の持続、品質感と値ごろ感を持ち合わせた「バリュー製品」および割引製品へのシフトによって収益成長が妨げられそうです。

考察するすべての地域において、バリュー製品のプレゼンスが増し、その採用が高まっていることで、平均小売価格(ASP)は下方圧力にさらされそうです。そのため予測期間中市場成長はある程度妨げられそうです。欧州および南米市場はコスト制約の影響を最も強く受けてきました。アジア太平洋地域の一部の市場では今もインプラント治療へのアクセスがない、インプラント費用が支払えないといった状況があり、手術を遅らせる、またはインプラントに代わる別の治療を検討する患者も少なくありません。これらの市場はバリュー製品の採用度が高く、小売価格合計が低く、価格ベースの競争が激しいことが特徴です。

2020年初頭から新型コロナウイルスCOVID-19が医療や経済に与える影響への懸念が増し、2020年3月11日、世界保健機関(WHO)はCOVID-19の「パンデミック(世界的な大流行)」を宣言しました(World Health Organization, 2020)。COVID-19を巡る世界的な状況が歯科インプラント市場にマイナス影響を及ぼしそうです。歯科インプラント治療は緊急の治療ではなく、個人は感染リスクにさらされる機会を減らす努力をしており、絶対必要な手術でなければ延期または取りやめるでしょう。このため多くの国で手術数が抑制されそうです。COVID-19の経済的な影響を受け、治療を希望する患者数も限定的となりそうです。失業した、または職を維持できるか不確かな場合、多くが歯科インプラントなどの自己負担の必要な治療を避けようとするでしょう。

 

本レポートは2019年に発行された歯科インプラントシリーズの北米、欧州、アジア太平洋、南米の各レポートと合わせてご利用いただくもので、COVID-19の影響は「歯科インプラント市場」の章に示される市場評価には反映されておりません。ただし、現状と予想される影響に関するコメントを加筆しました。さらに、提示されている市場収益シェアは2019年のもので、世界的流行の前の競合状況を示したものです。DRGは今後も状況の進展とイベントの注視を続けます。

2019年、ストローマン、ノーベルバイオケア、デンツプライシロナ、ジンマー・バイオメット・デンタルなどの大手国際企業が依然世界の歯科インプラント市場の上位を占めたものの、低コスト製品を提供できる小規模企業がシェアを伸ばしつつあります。その中でも特に目立つのが、韓国のオステムインプラント、デンティウム、DIOインプラントです。いずれもプレゼンスを拡大し、オステムインプラントは2019年世界のトップ5企業に入りました。

低コスト製品を提供する企業の躍進にもかかわらず、2019年世界の歯科インプラント市場の首位に立ったのはストローマンでした。同社の強みのひとつは、バリューブランドのポートフォリオ構築努力です。Neodent、Medentika、T-Plus、Zinedent、Equinox Medical Technologies、Anthogyrなどバリュー製品メーカーに投資し、これらの企業と提携関係を結んできました。これとは対照的にノーベルバイオケアは、今後もイノベーションおよびプレミアムインプラント製品ラインに焦点を置きそうです。

世界の歯科インプラント市場全体では、統合・再編が進んでいます。前述のとおり、ストローマンは近年、世界的な展開と「バリューインプラント」のポートフォリオ追加を目標として、いくつかのメーカーを買収し、投資を行っています)。別の例がEnvistaです。従来Danaher傘下にあったノーベルバイオケアやImplant Direct Sybron Internationalなどの歯科ビジネスを1社に統合したもので、新企業は下半期に株式公開し、2019年12月EnvistaはDanaherから完全に独立しました(Danaher, press release, June 27, 2019) (Envista, press release, December 18, 2019)。Envistaの設立によって、個別の多様なブランドの強みを統合し、すべての製品を一連のソリューションスイートとして患者に提示できることから、売上数、売上高とも増加につながりそうです。


この記事は、弊社が発行したレポート「Dental Implants | Competitor Insights | Global | 2020」のExecutive Summaryを翻訳したものです。


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