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新規がん治療薬16品目での承認とFDAにとっても多忙だった2018年。DRGオンコロジー部門が2018年を振り返る


DRGオンコロジー部門の責任者Dr.アンドリュー・メロンと2人のオンコロジーアナリストと2018年のオンコロジー市場を振り返ります。

Dr.アンドリュー・メロンからまずは、FDAにとって2018年にはオンコロジー領域で16もの新規医薬品を承認、非常に忙しい1年あったこと、そして、DRGオンコロジー部門では2つの新しい試みを開始し同様に忙しい1年であったと述べます。1つ目はがん免疫療法の臨床試験をタイムリーかつ的確に分析できるツール「オンコロジークリニカルトライアルモニター」、そしてオンコロジーに特化したDRGオンコロジー部門の情報ポータルサイト「DRG Oncology Plus」のローンチです。

2018年にFDAが承認した新規オンコロジー治療薬

承認月ブランド名一般名会社作用機序
1月Lutatheralutetium Lu 177 dotatateノバルティス(Advanced Accelerator Applications)Radiolabeled somatostatin analog
2月Erleadaアパルタミド

ヤンセンアンドロゲン受容体(AR)シグナル伝達阻害剤
6月BraftoviエンコラフェニブアレイバイオファーマBRAFV600K阻害剤
6月MektoviビニメチニブアレイバイオファーマMEK1/MEK2 阻害剤
7月TibsovoイボシデニブAgios PharmaceuticalsIDH1阻害剤
7月AzedraイオベングアンI 131Progenics PharmaceuticalsRadiolabeled norepinephrine analog
8月Poteligeoモガムリズマブ協和発酵キリンCCR4抗体
9月Lumoxitimoxetumomab pasudotoxアストラゼネカ抗CD22抗体細胞毒素複合体製剤
9月CopiktraデュベリシブベラステムPI3K(デルタ/ガンマ)阻害剤
9月VizimproダコミチニブファイザーEGFR阻害剤
9月Libtayoセミプリマブリジェネロン/サノフィPD-1阻害剤
10月TalzennaタラゾパリブファイザーPARP阻害剤
11月ローブレナ LorbrenaロルラチニブファイザーALK阻害剤
11月Daurismoグラスデギブマレイン酸塩ファイザーヘッジホッグシグナル伝達経路阻害剤
11月VitrakviラロトレクチニブLoxo OncologyTRK阻害剤
11月ゾスパタ Xospataギルテリチニブアステラス製薬FLT3阻害剤

2018年をDRGオンコロジー部門の2人のアナリストともに、2018年に新規承認されたいくつかの治療薬をピックアップ、約8分のビデオで振り返っています。まず、昨年承認されたがん治療薬の63%がパーソナライズド・ドラッグであったが、この傾向に関してDRGオンコロジー部門のアナリストDr.ジョシュ・ドーキンスに伺った。

Dr.ジョシュ・ドーキンスは、ビトラクビ(Vitrakvi, Loxo Oncology社)を例にとって今後も特定のバイオマーカーを有する患者、つまり癌腫を特定しない適応症での承認が増える傾向であることを解説している。

ビトラクビは、転移性もしくは外科的切除が困難で代替治療がない、もしくは治療後進行した、後天的薬剤耐性変異のないNTRK融合遺伝子を有する固形癌を対象として承認となった。複数の固形がん(軟部肉腫、唾液腺癌、乳児線維肉腫、甲状腺癌、肺癌、膵癌)の臨床試験において75%もの奏効率を示した。これらの反応は耐久性があり、奏功期間の73%が6ヶ月以上、39%が1年以上継続した。

2017年には、キイトルーダ(Keytruda)が切除不能または転移性のMSI-HまたはdMMRの固形がんを対象としてFDAから承認されている。MSI-H/dMMRは各々高頻度マイクロサテライト不安定性・ミスマッチ修復異常を示すバイオマーカーである。ビトラクビの癌腫を特定しない承認はこのキイトルーダに続いて2例目である。

現在、ROS1/TRK阻害薬エントレクチニブ(entrectinib, ロシュ/Genentech/中外)も、NTRK融合遺伝子陽性固形癌を対象に承認申請をしている。

一方で癌腫にとらわれない承認が増える傾向に対して課題もDr.ジョシュ・ドーキンスは指摘している。より高い奏功率などが承認するにあたって注目されるが、そのような効果が得られる臨床試験の対象者をどのように設定するか、そしてそのような患者を特定するための診断はどうするのかは開発企業にとって非常に難しい判断が求められる。今後、承認判断と承認後の売上高につながるこれらの臨床試験のデザインと診断方法は非常に重要になる。

続いて、泌尿器系腫瘍のエキスパートであるカロリーナ・デパゾに前立腺がん市場の2018年を解説してもらった。

カロリーナ・デパゾは、2018年2月に初めて非転移性去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)の治療薬としてFDAの承認を取得したアーリーダ(Erleada,ヤンセン)と、7月に同じく非転移性去勢抵抗性前立腺がんで追加承認されたイクスタンジ(XTANDI,ファイザー/アステラス)の2剤から前立腺がん治療市場の2018年を振り返った。

アーリーダ、イクスタンジいずれも経口アンドロゲン受容体阻害薬であり、無転移生存期間(MFS)において顕著な効果を示している。非常に似ている薬剤であるが、安全性のプロファイルにおいて違いがある。また、イクスタンジは、2012年から前立腺がん治療薬(化学療法施行歴を有する転移性去勢抵抗性前立腺がん)として承認されており医師にとっての認識度は高く、この非転移性去勢抵抗性における承認はイクスタンジにとって有利な追加承認であると解説する。

では、アーリーダにとっての今後は?

カロリーナは、アーリーダが今後2つの新たな追加承認を得られるだろうと予測している。これらは、転移性ホルモン感受性前立腺がんとハイリスク局所進行性の前立腺がんへの追加承認である。これらのハイリスクホルモン感受性の前立腺がん市場は大きく、このセグメントにおいて最初に承認されることは商業的機会も非常に大きいと述べている。

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